revokajiura515e38395e382a9e383bce383a9e383a0e58699e79c9f.jpg

神戸ワールド記念ホール、パシフィコ横浜国立大ホールの公演を大成功させたSound Horizon×梶浦由記のジョイントライブ『Dream Port 2008』。5月15日東京国際フォーラムにて行われた追加公演で、この夢の企画が最終日を迎えた。

■梶浦由記ステージ■
平日といえども4000人を超すファンが集まり、期待感の高まりとともにざわつきの収まらない客席だったが、薄暗いステージの上で梶浦とRevoが奏でるピアノの旋律が聴こえてくると静かに耳を澄ませた。舞台の上からRevoが一時退場し、流れてきたのは映画『空の境界 第1章』主題歌、kalafinaの「obrivious」。明るくなったステージにはWAKANA、KEIKO、貝田由里子、KAORIの4人が色とりどりのドレスに身を包み、美しい歌声を会場に響かせた。さらに『空の境界 第2章』主題歌「傷跡」、ヴォーカルに笠原由里を加えて「salva nos」と続けて3曲を披露した。

「『Dream Port』最後の夜、ここに遊びに来てくださってありがとうございます。全部で3公演。始まってしまうと本当に早くて、今日で終わってしまうのが残念な気がしています。その分、精一杯今夜のステージを私たちも楽しんでやろうと思っています。皆さんも、今日、ここを出る時に「燃え尽きた」と思えるくらい楽しんで帰ってくださいね。今宵、ステージで皆さんといい夢を見られるように願います。」と梶浦が意気込みを語り、「canta per me」「Vanity」を披露。その後、歌姫の紹介を挟み、梶浦のキーボードの演奏に合わせて、歌姫たちがしっとりした曲調の「fake wings」「媛星」でゆったりと美しい歌声を聴かせる。聴き惚れていると、激しいドラムの音が鳴り響き、「目覚め」「zodiacal sign」と一変して場内は熱気に包まれた。

そして「私のバックバンドではなく、フロントバンド。この人たちがいないと、私は音楽を作る事ができないだろうし、音楽を作りたいという欲求や音楽を作る楽しさを教えてもらっている、そんな素晴らしい、音楽を愛している人たち」と言って一人ずつバンドメンバーを紹介。また、私はA型だけど日本の音楽業界にはA型が少ないという話を交えながら、同じくA型の歌姫を、ということでFictionJunctionに欠かせない歌姫、YUUKAが登場。実は以前ミュージカルで東京国際フォーラムのステージ(「Aホールではなかったけど」と補足していた)に立った事があるという話や、彼女が出ているミュージカルを観たのがきっかけでFicitonJunction YUUKAが結成されたという、出会いの思い出などを語った。

『機動戦士ガンダムSEED』挿入歌「暁の車」で落ち着いた演奏に合わせて伸びやかなボーカルを響かせると、曲調が一転。“ヤンマーニ”の通称でおなじみのアニメ『MADRAX』の挿入歌「nowhere」。かき鳴らされるギター、打ち鳴らされるドラムと絡み合う「ヤンマーニ」のコーラス、そして旋律を奏でるバイオリン。梶浦由記のファンだけではなく、SoundHorizonのファンも含めて客席全体が生で聴く/観るこの歌に梶浦由記パート最高潮の盛り上がりを見せた。MCを挟んで梶浦パート最後の曲「Silly-Go-Round」。「夢から醒めても」という歌詞が、最初のMCを思い出させ、また味わい深い。

■Revo with Sound Horizonステージ■
そして、梶浦由記を残し、歌姫・バンドメンバーが退場。しばらくして、バナナを持ったRevoが登場し、ライブ後半戦へ向けての栄養補給と、『DreamPort』では恒例となる、ワインでの乾杯を行った。また、SoundHorizon+サポートジャンパー梶浦由記という編成でライブでは定番となっている「即ち…光をも逃がさぬ暗黒の超重力」を手の動きやジャンプのタイミングなどを観客にもレクチャーし、ステージ上のメンバー全員も振り付きで披露。

梶浦が退場すると、後はSHの時間。「今日はいろいろな曲を幅広くやっている梶浦さんに対抗して、SH以外の曲も」と話し、都合が悪くて来られなかったという“イベール”や“シャイタン”が歌う曲も組み込まれていると話し、「朝と夜の物語」「石畳の緋き悪魔」「冥王」と3曲を続けてメドレーで披露。ステージを広く使い、歌手が目まぐるしく入れ替わるダイナミックな演出で客席を魅了した。続けて、SHバンドのバンマスでギターのジェイクと一緒にインストナンバーをアコースティックで披露。途中昔話をアドリブで披露して(「昔々あるところに、おじいさんとその兄のおじいさんが住んでおったそうじゃ。……続きはwebで」)笑いを誘っていた。演奏した曲は「Baroque」。波の音や雷鳴のようなBGMとスクリーンの映像と共にギターの旋律を響かせた。

その後はKAORI、REMI、YUUKIと歌姫が入れ替わりながら「さつきの箱庭」「schwarzweiβ」「lo Mi Chiamo…」と続いた。SHメンバー紹介&バンドメンバー紹介を挟み、8月13日にアルバムを発売するというニュースを発表。盛り上がる客席を一度治めてから、新アルバムからインスト「死せる乙女その手には水月」を披露。続けて「緋色の風車」。ハードなアッパーチューンで、サビでは「まわるまわるムーランルージュ」というに歌詞に合わせて観客が腕を振り回していたのが印象的だった。

さらに「黄昏の賢者」が始まり、JIMANGが登場すると黄色い歓声が上がり、場内はますますヒートアップ。RevoとJIMANGのかけ合いの後、合図に合わせて「みんなが最後に聴きたいというSHの曲がスクリーンに表示される」という話を。アンコールのネタバレなどもありながら、笑いを誘っていた。三度目の正直という事で表示されたのは、「澪音の世界」。「超重力!」と叫ぶJIMANGに合わせて、出演者、観客全員でジャンプして終了し、舞台から去っていくSHメンバーたち。客席からは割れんばかりの拍手が鳴っていたが、いつのまにかこのジョイント・コンサートのイメージソング「Dream Port」のメロディの合唱に変わり、アンコールを待つ。

■ENCORE■
しばらく経って、梶浦由記バンドが登場。アンコールでは、お互いのバンドの曲をカバーするという趣向が取られ、梶浦由記バンドは「緋色の風車」を披露した。先ほどメインボーカルを務めたKAORIはSHバンドとして出演するため、梶浦由記バンドとしてはお休みだったが、梶浦由記バンドも重厚なコーラスとド迫力の演奏で見事に歌い上げていた。また、この歌は歌詞カードでは「Revoの唇」という部分に「カレ」とルビが振ってあるのだが、この最終日でのみ「Revoの唇」のまま歌い、続いて登場したRevoを驚かせていた。

そして、今度はSHバンドの番。こちらは、See-Sawの「あんなに一緒だったのに…」と“ヤンマーニ”をくっつけてしまったらどうなるのか!? という発想から「ヤンマニ(あんなに)一緒だったのに…」を披露。観客誰もが知っている曲という点を意識したと言い、「俺の歌を聴け! ではなく、君たちと一緒に歌いたい! がSHだ」と、SHのコンサートへのスタンスを表明していた。また、「キーを合わせる」と言ってRevoが「ヤンマーニ、ヤンマーニ」と歌いだすと、客席からも声が上がり、「ヤンマーニ」の大合唱となった。その流れのまま、演奏が加わっていくという斬新な始まり方。また、途中から曲調が一転、スクリーンに大写しになった「Gloria Yuki Kajiura」という文字に合わせて、賛美歌のようなメロディで「Gloria Gloria Yuki Kajiura」と歌いだす一幕も。歌が終わると、Revoがこの「Gloria」を歌いだし、梶浦由記バンドの登場を待っていた。「どうやって出てきたらいいか迷った」と言いながら照れていた梶浦の表情が印象的だった。

その後、MCの流れで、KAORIはSHとFictionJunctionのどちらに行きたいのか?というギリギリの質問が飛び出したが、「ずっとこの、一番いいポジションにいたい(梶浦とRevoの間に立って)」と回答し、「正式にFictionJunction Revoとして形を残していけばいいのでは?」と提案し、客席からは大きな拍手で賛同が上がった。

そして、いよいよ最後の曲は、『Dream Port』テーマソング「砂塵の彼方へ…」。に行く前に、観客にも合唱してほしいと話し、梶浦のピアノ&Revo、YUUKA、笠原由里のコーラスでメロディを披露。そしてRevo、梶浦由記、全8人の歌姫+JIMANG&IKEという、全12人の出演者そして演奏も2倍の人数と、ものすごく贅沢な1曲。終盤、歌姫ひとりずつにスポットライトが当てられていく様子には鳥肌が立った。観客にレクチャーされたコーラスも響き、まさに会場内が一体となっていた。

最後に挨拶と、全員でウェーブを行って、出演者たちはステージを降りたが、その後客席から自然発声した「砂塵の彼方へ…」の合唱はしばらく続き、夢のような時間が終わる事を名残惜しんでいた。

<セットリスト>
■梶浦由記ステージ■
01. oblivious
02. 傷跡
03. salva nos
04. canta per me
05. vanity
06. fake wings
07. 媛星
08. 目覚め
09. zodiacal sign
10. 暁の車
11. nowhere
12. Silly-Go-Round

■Revo with Sound Horizonステージ■
01. 即ち…光をも逃がさぬ暗黒の超重力
02. 即ち…光をも逃がさぬ暗黒の超重力(アカペラver.)
03. 朝と夜の物語
04. 石畳の緋き悪魔
05. 冥王
06. Baroque
07. さつきの箱庭
08. schwarzwei
09. Io mi chiamo…
10. 終端の王と異世界の騎士
11. 死せる乙女その手には水月
12. 緋色の風車
13. 黄昏の賢者
14. 澪音の世界

■ENCORE■
01. 緋色の風車
02. ヤンマニ(あんなに)一緒だったのに
03. 砂塵の彼方へ…