Sound Horizon ~第二次領土拡大遠征凱旋~
「幻想楽団メジャーデビュー三周年大記念祭」当夜祭レポート

20071113_01.jpg

2007年10月26~28日にかけての3日間、東京・品川のステラボールにて、Sound Horizonメジャーデビュー3周年を記念するライブがおこなわれた。前夜祭・当夜祭・後夜祭と分けられた3日間は、おおよその流れは同様であっても、その日にしか聞けない歌や毎回違うゲストが登場するなど、各日趣向をこらした演出が用意されていた。今回は、当夜祭のレポートをお届けしていく。

(※写真は2007年8月、9月におこなわれたステージのものです。今回レポートの当夜祭のものではありません)

舞台の上には無造作に積みあげられた石畳が広がる大地。そこに降り立ったのは、“離散の老預言者”Jimang氏、“流浪の三姉妹”の長女・RIKKI氏、次女・REMI氏、三女・KAORI氏。

「今日はなんの日かお前たち、わかっとろうの? 今日はSound Horizonメジャーデビュー三周年の記念日じゃあ!」と叫ぶJimang氏に、大歓声で答える観客。

「数ある名曲のなかから、なにか一節鳴いてみよ」と命じられると、三姉妹はそれぞれアカペラで「呪われし宝石」、「沈んだ歌姫」、「エルの肖像」から一節、Jimang氏は「エルの天秤」から“残念だったね”までの一節を歌ってみせた。

そして、まずはマキシシングル「聖戦のイベリア」から、「争いの系譜」「石畳の緋き悪魔」「侵略する者される者」を続けざまに披露。歌とともに舞台上で紡ぎだされる悲しき戦争の物語は、見る者をその歴史のなかへと引き込んでいくようだ。

“焔と契りし少女(ライラ)”に扮したYUUKI氏たちがMCをつとめているあいだに、“石畳の緋き悪魔(Shaytan)”と契約したというRevo氏は、悪魔の角・翼などがないバージョンで登場。しかし顔のメイク?は悪魔そのものだったため、「ShaytanとRevoのあいだのレボたんです(笑)」と自己紹介をしてみせた。

アルバム「ELYSION -楽園への前奏曲-」からは6曲をメドレーで披露。次いで奏でられたのは、魔物へと変貌してしまった恋人へと、少女が矢を射る歌「恋人を射ち堕とした日」。舞台に置かれた椅子にひっそりと座り、YUUKI氏の歌とともにRevotan氏がアコーディオンを手に、切なく歌い上げる。

つぎに、舞台中央に設置された扉からJimang氏の扮した“仮面の男ABYSS”が登場すると、どっと歓声が上がり、先ほどのもの哀しい雰囲気から一気に明るい雰囲気に様変わり。「いままでもこれからも、楽園と奈落を往復なんだよねぇ。だけど今宵だけは、貴様らをこの笛の音で楽園へと導いてあげよう!」そのセリフとともに聞こえてきたのは、「エルの絵本【笛吹き男とパレード】」の笛の音色。その音色に魅せられたように、観客は自然に歌に合わせて手拍子を重ねた。

ここで当夜祭のゲストに、声優・深見梨加氏が登場! RIKKI氏も現われ、深見氏の生のナレーションとともに「神々の愛した楽園~Belle Isle~」を披露した。壮大な音楽、透き通った歌声、優しく胸に浸透していく語りに、誰もが心を震わせていた。

正装姿で再登場した“Revo陛下”は、「そう、あの日僕は深い森を彷徨っていた――」と、ギターとの出会いを回想。そんなRevo氏の前に大きな光を放って現われたのは、七色の光を放つギターだ。「リオン。君の名はリオンというのか」そんなRevo氏とギターとの出会いを見せてくれたあとには、リオン・ギターを手に「天駆ける翼獅子(リオン)」を熱く演奏してみせた。

今回、入場時に観客には青いサイリウムが渡されており(※通常、Sound Horizonのライブではサイリウムを使用しない)、観客が不思議がっていたところ、「青と白の境界線」という曲で客席を海に見立てるために用意していたとのこと。観客がサイリウムを軽く折って光らせていると、「いまそれは君たちの生命エネルギーを吸っています。大丈夫大丈夫、寿命が3秒くらい縮まるだけだから(笑)」なんて、Revo氏の冗談が飛び出す場面も。

「これはある夢を追いかける少女の曲でね。みんなもそれぞれ夢があると思います。そういう夢を追いかける人に、Sound Horizonの曲で少しでも勇気付けられるような曲が作れたらいいなと思ったんだけど……すでにあったね(笑)。そのことに気づいた僕は、この曲をぜひみんなに贈りたいと思ったわけです!」(Revo氏)

優しく奏でられる音楽に合わせて、ラララの合唱が大きく広がる。緩やかに振られる青いサイリウムは、観客に、まるで本当に海のなかにいるような幻想を見せてくれた。

ラストに向けては盛り上がる楽曲をチョイス。最後に「澪音の世界」のヴァイオリンの音色が響き渡ると、客席から歓声が上がった。毎回なにかしらの仕掛けが恒例となっている間奏部分では、キャスト全員が登場してSound Horizonの三周年を祝ってハッピーバースデイを歌い上げ、用意されていた巨大ケーキに灯されたローソクの炎を吹き消した。

「澪音の世界」を再開して歌い上げたあとには、なんとキャストが1階スタンディング席を凱旋! 国家を歌う臣民(観客)のあいだを、我らがSound Horizonの国王陛下(Revo氏)たちが旗を掲げて凱旋していく。その雄姿を、だれもが胸に刻み付けた。

アンコール1曲目は「11文字の伝言」。包み込むように歌うRIKKI氏の頭上からは、紙ふぶきが優しく舞いつづけた。そして「11文字の伝言」はそのまま「朝と夜の物語」へとつながり、“菫の姫君”(KAORI氏)と“紫陽花の姫君”(YUUKI氏)を連れた、Revo氏とは似て非なる“Hiver Laurant(イヴェール・ローラン)”が歌いながら登場。すると、この日1番の大歓声が上がった。

「三周年っていう特別な日にもう一度君たちに会えて、Hiverすごくうれしいです」

アルバム「Roman」のキャラクターである3人。彼らにまた会うことができ、観客も感無量といった状態で「おかえりー!」と大きな声で迎え入れた。

そして、アンコールの最後を飾ったのは「YEAHld」。手首をくるりと1回転させて左、くるりと1回転させて右、といった振り付けを真似ながら、観客もキャストと声を重ね、一体となって歌い上げたのだった。

こうして、Sound Horizonのおいしいところをぎゅっ、とつめ込んだライブ「幻想楽団メジャーデビュー三周年記念・当夜祭」は幕を閉じた。この日に会えたキャラクターたちに、また会える日は来るのか
――それはRevo氏だけが知っている。

20071113_02.JPG
20071113_03.JPG
20071113_04.JPG
20071113_05.JPG

★Sound Horizon公式サイト
【STAGE DATA】
タイトル
Sound Horizon Live Tour2007 ‐第二次領土拡大遠征凱旋-
幻想楽団メジャーデビュー三周年大記念祭

公演日
前夜祭:2007年10月26日
当夜祭:2007年10月27日
後夜祭:2007年10月28日

会場
東京・ステラボール

【SONG LIST】
♪01. 争いの系譜
♪02. 石畳の緋き悪魔
♪03. 侵略する者される者
♪04. 前奏曲メドレー
Ark~辿りつく詩~魔法使いサラバント~雷神の系譜~檻の中の花~Yield
♪05. 恋人を射ち堕とした日
♪06. エルの絵本【笛吹き男とパレード】
♪07. 神々が愛した楽園~Belle Isle~
♪08. 天駆ける翼獅子
♪09. 壊れたマリオネット
♪10. 天使の彫像
♪11. 蒼と白の境界線
♪12. Mother
♪13. 緋色の風車
♪14. 澪音の世界
ENCORE
♪15. 11文字の伝言
♪16. 朝と夜の物語
ENCORE2
♪17. 暗黒の超重力
♪18. YEAHld